今年もまもなく成田祇園祭が開催されます。成田祇園祭は、成田に夏の訪れを告げる活気溢れるお祭りです!毎年約45万人の見物客が訪れ、成田の一大イベントとなっています。
成田祇園祭りも、アト10日程で開催されます。待ち遠しいですね。至る所でお囃子の練習している笛や太鼓の音が聞こえます。
JR成田駅西口には、こんな提灯も飾られました。お祭りムードも高まってきましたよ!
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成田祇園祭(なりたぎおんさい)の由来と歴史
成田祇園祭(なりたぎおんさい)は、以前は曜日に拘わらず、7月の7日・8日・9日とされていました。しかし、時代の流れから7日・8日・9日の直近の金・土・日曜日に開催される成田市の祭礼行事となりました。
この成田祇園祭は、成田山新勝寺の宗教行事とされている成田山祇園会(なりたさんぎおんえ)の期間に合わせて開催されるものです。
成田山祇園会とは、成田山新勝寺のご本尊不動明王の本地仏である、奥之院・大日如来の祭礼です。この奥之院は、年に1度しか特別開扉されず、まさにこの、成田祇園祭の7月7日・8日・9日の3日間だけです。
成田祇園祭は、成田山と旧成田の全町(幸町、田町、上町、東町、本町、花崎町、囲護台、仲之町、土屋の9町)が参加して行われる大規模なお祭りです。
大日如来を「ご尊体」とした御輿や、山車や屋台が一斉に繰り出す、壮大なお祭りとなっています。
成田祇園会は、享保6年(1721年)に権現の祭礼を行ったとされていることから、享保以前から祭りは行われていたと考えられています。約300年の歴史がある、由緒あるお祭りです。
開催日と行事予定について
開催日:2019年7月5日(金曜日)~7日(日曜日)
開催場所:成田山表参道周辺、成田山新勝寺
成田祇園祭は、見るもすばらしい見事な彫刻や装飾で彩られた、10台の山車と屋台、御輿1台が繰り出します。そして3日間に渡り、成田山表参道やその周辺一帯を練り歩きます。
成田山表参道は、決して広い道路ではありません。そのため、山車同士がすれ違い時には、お互いにエールを送り、見ても楽しくあり、雄大でもあります。
立ち止まることが多くありますので、時間には余裕を持って遊びに来てくださいね。
成田祇園祭のみどころは?
いよいよお祭りが始まります。7月5日(金曜日)~7日(日曜日)の3日間と言うものは、お祭りムード一色の成田に染まります。
成田山の御輿と山車、屋台が賑やかなお囃子の音色や威勢のよいかけ声と共に成田山へ続く参道を中心に巡行します。
夜になると、山車はがライトアップされます。昼とはまた違った山車の顔が見られます。幽玄な山車や屋台の姿をお楽しむことが出来ます。
☆ 1日目:7月5日(金曜日)13時30分~成田山大本堂前から成田祇園祭が始まります!
・安全祈願、鏡開き
初日の5日(金曜日)に執り行われるのは、安全祈願及び鏡開きです。成田祇園祭の始まりを告げる厳粛な行事です。
・山車と屋台の競演(総踊り)
成田山交道会の若者頭と副頭の合図で一斉に総踊りが始まります。各町内の山車と屋台が一同に集り、お囃子にあわせて、皆さんが威勢よく踊ります。
山車と屋台が順に大本堂前に出て、踊りの奉納を行います。その後、山車と屋台は、各町内や表参道へと出発していきます。壮大なロケーションが凄いです!
☆ 2日目:7月6日(土曜日)9時00分~JR成田駅前広場
・山車と屋台の競演(総踊り)
中日の6日(土曜日)、JR成田駅前での総踊りから2日目がスタートです。
権現山から御輿が進発した後、花若連 若者頭の合図に合わせて一斉に総踊りが始まります。御輿に続いて、山車と屋台が各町内や表参道へと繰り出して行きます。
☆ 3日目:7月7日(日曜日)13時00分~門前~薬師堂
・山車と屋台の総引き
最終日の7日(日曜日)、成田山表参道の仲町の坂を山車と屋台が勢いよく駆け上がる光景は、お祭り一番の見所です!引き手の人達の呼吸の合ったパワーが山車と屋台を力強く一気に坂道を駆け上がります。これは必見ですよ。
・16時30分~成田山大本堂前
御輿還御式が行われます。3日間の渡御を終えた御輿を、山車・屋台が揃ってお出迎えする儀式です。
・山車と屋台の競演(総踊り)
成田祇園祭の最後の締めくくりです。御輿還御式後に、山車と屋台の競演(総踊り)が行われます。
※手古舞について
シャン、シャン、シャンと祭り囃子の音色と共に、錫杖を叩く音がなんとも優雅です。手古舞(てこまい)は、昔は芸者さんや婚礼前の女性が行っていましたが、現在は、小学生の子供達が行っています。
着物に伊勢袴、足袋と草履を履き、背中には花笠をつけます。手に持った錫杖を鳴らしながら、山車や屋台を先導する姿は、なんとも可愛く優雅な手古舞の皆さんです。
可愛い衣装は、各町内によって色やデザインが様々です。見比べてみるのもお祭りを楽しむ一つではないでしょうか?
雄大で迫力のある山車と屋台の引き回し。それに華をそえる手古舞の行列の一行は、愛らしく優雅な小学生。この子供たちは、お祭りに来た人達を大いに楽しませてくれるはずです。
成田祇園祭のみどろこ(まとめ)
7月5日(金):13時30分~安全祈願、鏡開き、山車・屋台の競演(総踊り)成田山大本堂前にて
7月6日(土):9時~山車・屋台の競演(総踊り)JR成田駅前広場にて
7月7日(日):13時~山車・屋台総引き門前から薬師堂の間
16時30分~御輿還御式、山車・屋台の競演(総踊り)成田山大本堂前にて
奥之院について
光明堂の裏手にある奥之院は、1年に1度しかこの時期に扉が開きません。石壁に囲まれた、奥行き11m程、高さ65cm、幅1.50m程の洞窟で、その中に大日如来様が(不動明王の本地仏)が安置されています。
普段は開かずの扉のた奥之院ですが、成田祇園会の期間中にのみ扉が開き、秘仏の大日如来様を拝観することが出来ます。1度は訪れててみたいものですね。
洞窟の奥には暗い祠の中に、蝋燭の灯明にぼんやりと照らされる大日如来様が鎮座しています。ロウソクの炎に、神秘的な雰囲気を感じます。
今年は5日(金曜日)~8日(月曜日)のあいだ参詣することができます。
ぜひこの機会に訪れてみてはいかがでしょうか。
奥之院の特別開扉はこちらです。
5日(金曜日) 5時30分~20時00分
6日(土曜日) 5時30分~22時00分
7日(日曜日) 5時30分~22時00分
8日(月曜日) 5時30分~16時00分
光明堂の後方にある、奥之院の洞窟が特別に開扉されて、ご本尊大日如来をお参りすることが出来る日です。年に1度きりの開扉なので、是非見ておくことをオススメします!
天国宝剣加持(光明堂)
7月5日(金)~7月9日(火)8時00分~16時00分まで
成田山開山の祖、寛朝大僧正が、朱雀天皇より授かった、天国宝剣。金襴の袋に納められた宝剣が、僧侶の手によって参詣者の身体に加持され、無病息災を祈願します。
霊験新たかな成田山第一の霊宝に直接触れる機会は、祇園会の機関のみとなります。
貴重ですので、一見の価値あり!です。行ってみよう!
各町の山車・屋台について
成田祇園祭では、10町内(成田山と9町)の山車・屋台が登場します。
各町内の山車と屋台は、それぞれ特色があり、見比べてみるのも楽しいと思います。
☆ 花﨑町の山車
下座連:花﨑囃子連
額の文字:智勇(成田山中興第21世橋本照稔大僧正御直筆)
人形の名称:八幡太郎義家
1976年に作られました。江戸型の山車で前部は囃子台に唐破風の屋根、後部は三層からなる鉾で最上部はせり上がり式になっています。
山車には昇龍や牡丹、腰廻りには波に鯉、懸魚は鳳凰、下高欄下には八幡太郎の説話三題の彫刻が施されており、重量感のある造りです。
人形は、平安時代の武将、武勇の誉れ高い源氏の棟梁八幡太郎義家です。
☆ 田町の山車
下座連:神崎芸座連
額の文字:光明(成田山中興第20世鶴見照碩大僧正御直筆)
人形の名称:素戔鳴尊(すさのおの みこと)
成田山新勝寺東方のお膝元にある町で、江戸時代から「四番町」として長い伝統を誇る田町です。
田町は、威勢のいい山車の引き廻しで知られています。
人形がせり上がる二層式の山車は、前面に荘厳な唐破風の踊り屋台が付く伝統的な様式で、1978年から活躍する三代目です。
人形は荒ぶれの神から善神へ転化したとされる「素戔嗚尊(すさのおのみこと)で、右手に日輪、左手に巻子を持ち、繁栄と平穏をもたらします。
☆ 東町の屋台
東町の屋台
下座連:あづま下座連
この屋台は二代目で、1978年6月に完成しています。正式には「引き廻し屋台」と言います。
総欅造り、銅板瓦葺き、総漆塗り仕上げで、屋台正面は武家屋敷かご寄せ玄関を思わせる唐破風造りになっています。
2006年、屋台の四方に獅子、鳳凰、恵比寿大黒、昇り龍などの立派な彫刻が施され、より重厚で威厳のある屋台になりました。
☆ 本町の山車
下座連:江戸里神楽4世萩原彦太郎社中
額の文字:勇武(成田山中興第15世石川照勤大僧正御直筆)
人形の名称:藤原秀郷
1902年製作された江戸山車で、三代目村田正志・百雲正山本鉄之に依頼し、車輪・台座は神田紺谷町の川口家の製作です。
人形は将門討伐や大ムカデ退治で有名な藤原秀郷(俵藤太)で、製作は山本福松です。
山車は上中下三段構造の上段迫り上がり式で、町内が狭いため、上中段が360度回転するのが特徴です。
2000年には車輪を新調しています。お囃子は新宿区無形文化財の萩原彦太郎社中による江戸囃子です。
☆ 仲之町の山車
下座連:如月会
額の文字:妍哉得國(けんさい とくこく)(成田山中興第15世石川照勤大僧正御直筆)
人形の名称:神武天皇
1900年、東京神田にて製作された成田最古の華麗な江戸型山車です。作者は村田政親と百雲正山本鉄之による共作です。
人形は「神武天皇」。作者は初代山本福松によるものです。正面の額は、成田山中興第15世石川照勤大僧正によるもので「妍哉得國」です。
☆ 上町の屋台
下座連:鳥羽下座連
額の文字:上町(成田山中興第20世鶴見照碩大僧正御直筆)
江戸時代の後期に、千葉町院内の宮大工によって造られた純然たる彫刻踊り屋台です。
2002年に一世紀振りの大改修を行い、屋根は唐破風一層造り、屋根・柱・土台・彫刻は全て本ケヤキで、一枚彫り抜きの上町扁額をはじめ双竜・朱雀・伎芸天・唐獅子・波に十二支・青龍・白虎・玄武・力神・極楽鳥・鳳凰等々を新たに加え、迫力有る彫刻屋台となりました。
上壱番町としての長い歴史を現在に伝える重厚な屋台です。
☆ 幸町の山車
下座連:幸町下座連
額の文字:金剛(成田山中興第21世橋本照稔大僧正御直筆)
人形の名称:朱雀天皇
2011年度製作の山車です。二重高欄欅漆塗り、前面に欄間仕立ての踊り屋台があり、左右の前柱に唐獅子と中央に鳳凰と雲の金箔張り。
丹精な彫りの字額「金剛」は、成田山中興第21世橋本照稔大僧正の直筆です。
人形は平安時代中期、平将門の乱が起きたとき、追討の軍を送った「朱雀天皇」。新勝寺建立にゆかりの人物です。
☆ 囲護台三和会の山車
下座連:囲護台下座連
額の文字:法王(成田山中興第21世橋本照稔大僧正御直筆)
人形の名称:嵯峨天皇
囲護台三和会は囲護台・新町・馬橋の三区で構成され、現在の山車は成田山開基1070年に合わせて区民の親睦と融和を願い新造されました。
製作は印西市の棟梁正木寛氏によるもので、二層式屋台の形式をとり、柱と梁を繋ぐ木組みや、上下の高欄を支える多くの斗供など、伝統的な社寺建築の技法により建造され、精徽な彫刻が山車を飾ります。
人形は成田山のお不動様とゆかりの深い「嵯峨天皇」で、製作は八千代市の彫刻家田島義朗氏によるものです。
☆ 土屋の山車
下座連:土屋囃子連
人形の名称:大穴牟遅神(おおなむじのかみ)(大国主神 おおくにぬしのみこと)
2007年から二代目の山車となりました。
山車は前部囃子台に唐破風の屋根、後部は三層でせり上り式の江戸型山車で、特徴は前部囃子台が長いことです。
人形、彫物は古事記の神話を題材にしたもので、人形は『大穴牟遅神』彫物は懸魚に『伊弉諾尊、伊弉冉尊の国生み』、中段三方の欄間には『天照大神の天の岩戸開き』、『素戔鳴尊の八岐大蛇退治』、『天孫降臨』の彫刻を配し、神話の山車と呼ばれています。
☆ 成田山交道会の山車
下座連:都築社中
額の文字:大日(成田山中興第20世鶴見照碩大僧正御直筆)
人形の名称:日本武尊
1988年、成田山開基1050年祭を記念して、五世宮惣さんが、5年の歳月をかけ製作した本格的江戸型山車です。
全体を漆で仕上げ金色の彫刻金具、極彩色の木彫り、西陣織の刺繍幕、特に腰枅の螺鈿、四君子の柱隠しの華麗さには目を見張ります。
人形は川本喜八郎氏製作の日本武尊です。
出典:成田市観光協会HPより
以上、全町内会の山車を紹介しました。見比べて、どの山車がいいかなど、楽しんで下さい!
祇園祭り最終日は雨でした
生憎の雨。最終日は晴れて欲しかったのですが、残念ながら雨でしたね。最後の日にお祭りと奥の院にお参りに行きました。
途中、市長とお会いして簡単なご挨拶。浴衣姿の市長でした。出歩くと言ってましたよ~!(笑)
16時30分からの御輿還御式、山車・屋台の競演(総踊り)は、成田山大本堂前にて行われていました。
雨が降る中、山車の上での精いっぱいの踊りは、見事です!見物客も雨にもかかわわず、大勢の人がいました。これが成田祇園祭の魅力ですね!
奥之院について
明日、8日(月曜日) 5時30分~16時00分まで、開扉されています。
光明堂の後方にある、奥之院の洞窟が特別に開扉されて、ご本尊大日如来をお参りすることが出来る日です。年に1度きりの開扉なので、是非見ておくことをオススメします!
成田の祇園祭が終わり、本格的な夏がやってきます!でも、なんか・・・寂しいです・・・